033

munetaka tokuyama (フォトグラファー) 後半


1

欲しいのはモデルの指先までの緊張感


cmunetaka tokuyama

近藤:写真を撮ってて、「これいけた!」って思うのはどういう時ですか?ボツにするか、ボツにしないかの基準っていうのは。

トクヤマ:指先までの緊張感かな。伸び感とか。それって本当に何回かに1回しか出来ないんですよ。キューって筋が伸びきっているような感じの時は「おっ!」って思う。逆に指先だけでもゆるんでたらそれで全部ゆるんでる。そういうピンと張った緊張感が撮れた時かな。後はもうラッキーですね。モデルをおおまかに動かしてるんで、その流れの中でどこを撮るのかで最終的に形が全く違ってくる。その中の1つがものすごくハマる時っていうのがあるんです。

近藤:いつも連続写真で撮るんですか?

トクヤマ:いや、1回きりですね。

近藤:その前後ので何分の1秒ずつとか撮ったりはしないんですか?

トクヤマ:しないです。やっぱりストロボを焚かないといけないので。スポーツ写真の人って自然光やスタジアムのライトで連続で撮る。でも、僕の場合はスタジオ内なのでもっと作り込んでやろうと思っています。「今回はここでシャッターを押したけど、次はここにしよう」って自分の中で考えながら、この瞬間が面白いっていうところで撮ろうとしてます。

近藤:じゃあ、1回のアクションの中で1回なんですね。

トクヤマ:1回です。ただ、自分の目では動きの最初から最後まで全て追い続けて、キレイな瞬間を探します。だんだんその瞬間を狭めていくんですよ。今回はここで撮ったから次はここでって、ちょっとずつ。

近藤:なるほど、じゃあモデルは何度もやらなきゃならなくて大変ですね。

トクヤマ:いいのを撮るためなんで我慢してもらってます。文句言う人はいっぱいいますけどね(笑)。でも、作り込まないとリアルには勝てない。それでも、もちろんリアルに勝てないところはあるんですけど、見る人に「この写真ってどうやって撮ったのか?」っていう疑問を抱かせたり、アナログな部分がないと面白くないんです。アナログな部分に人は感応すると思うんですよ。

2

何もしない勇気が必要


cmunetaka tokuyama

米田:時代のせいもあるけど、詰め込む情報過多のやつよりもトクヤマさんの言うようにシンプルで強いものの方にみんな意識が向かってると思います。

トクヤマ:そうですね。逆に何も手を加えない方がいいというか。

近藤:あんまり作ったものっていうよりも、その人の持ってる素材のピンと研ぎ澄まされた部分っていうのが出てくると強かったりしますよね。

トクヤマ:何もしない勇気って必要だと思うんですよ。みんな不安だからメイクでも何でもやってしまって、生のものを潰してしまう。料理と一緒だと思うんですよ。本当は刺身が一番おいしいのに。なので、どうやって生のものを生の状態で新鮮なうちに撮るかとか考えますね。

近藤:トクヤマさんの写真ほど、動きが激しいと髪も乱れちゃうからヘアメイクの人は大変ですね。

トクヤマ:「うわぁ~」ってなりますね(笑)。でも喜ぶんですよ。ラッキーで出来る髪の流れなんかは。

近藤:風になびいたような写真がありますけど、ファンを入れてるわけではない?

トクヤマ:ないですね。その瞬間だけ首だけをバっと止めてくれって言ってるんです。それで動く、髪の毛の変な感じが面白いから。こういう髪の毛は動きってファンでは絶対に出来ない。その瞬間を切り取ってあげたら変なものができるんですよ。

3

フューチャーソース


ワーク(WERK)

無国籍な感じっていうのは面白い。

ワッド(WAD)

フランスの雑誌で自分の中でやりたいことに近い。

モノクル(MONOCLE)

元々、『Wallpaper』の編集長が創った雑誌です。

i-D

トップクラスも新人も使うロンドンの良さが現れている。

ITALYA VOGUE

世界の雑誌の中でも、最高峰。


ワーク WERK

トクヤマ:フューチャーソースとして、今一番ピンと来るのは※『ワーク(WERK)』という雑誌なんです。最近『ワーク』のADからメールが来ていて、まだ企画は立ってない状態だけど、次に何か面白いことをやろうみたいな話になってます。

※『WERK』:シンガポールを拠点に活動するデザイナー、テセウス・チャンの創立した出版社『WORK』より世界規模で発信されるグラフィクマガジン。くり貫かれたような誌面など様々な印刷・製本技術が駆使されている。

『ワーク』には一度作品を載せて頂いた事があるんです。昔から本当に好きな雑誌だったので出来たときは嬉しかったですね。全くお金にはならないですが…。

米田:でも、お金になんない時に繋がった人脈って、お金では買えない人脈だったりしますからね。

トクヤマ:自分のしたいことは自分の金でやらないといけないと思ってるんです。人の金でやらせてもらって文句を言うわけにはいかないんで。『ワーク』はお金は全くないと思うんですが、本当に自分たちのしたい事をしている。1号ごとにフォーマットが違うし、毎回試行錯誤しているところがいいですね。それに、ボーダーレスな活動というか、人が見てシンガポールで作ってるとは思わないですよね。

近藤:デザイン的にはロンドンかなとか思いますよね。

トクヤマ:でも、時にはロンドンよりもいいもの作ってたりする場合があるんです。そういう、テイストを分からせない、無国籍な感じっていうのは面白いと思うんです。僕もNYはもちろん、日本の仕事したり、ヨーロッパの仕事したりするので……。どこにベースがあるのかという意識は捨てた方がいいと思うんです。「あの人、NYがベースなんだ」って思われるより、「どこでやってるんだ?」って思わせた方がいい。そういうやり方って、自分の中で大事にしたい。

『ワーク』は、1000冊しか刷らないんです。それを世界中にばら撒く。実は僕はここのAD(アートディレクター)にも会った事ないんですよね。今は同じ国にいなくても色んなデータのやり取りもできるし、飛行機に乗らなくても海外の仕事なんてできる。僕も色んな国の雑誌の撮影をしますけど、そこの編集に会ったことがないんです。全部、Eメールでやりとりして、データ送って終わりで、数ヶ月後に雑誌が送られてくる。でも、それで役目は十分なんです。アートディレクションをやる頭さえ世界のどこかにいたらね。的確なジャッジをE-mailや電話で話したらそれでいいんですよ。

ワッド WAD

トクヤマ:他にも『ワッド(WAD)』っていうフランスの雑誌があります。これも自分の中でやりたいことに近かった。

モノクル Monocule

トクヤマ:※『モノクル(Monocule)』って雑誌は、元『Wallpaper』の編集長が創ったんです。

※『MONOCLE』:英国フィナンシャル・タイムズのコラムニスト、タイラー・ブリュレが編集長を務める。テーマは国際情勢や経済、文化などと幅広い。元サッカー選手の中田英寿も編集者として参加している。

米田:『モノクル』って版元はどこなんですか?

トクヤマ:版元はイングランドなのか日本なのか分からないですけど、日本の書店で売ってましたね。『Wallpaper』を成功させた人がクリエイティブディレクターをやっています。日本語と英語のバイリンガルです。『ワーク』と同様、ボーダーのない世界、パソコン1つで何でも出来る世界に可能性を感じます。

『i-D』

トクヤマ:トップのフォトグラファーのしてる仕事って、どんなものなのかなっていうのを知るためには、自分のやってることとは関係なくても色んな雑誌を見ておいて損はない。その中でも※『i-D』のやり方っていいなと思う。トップクラスも新人も使う。それがロンドンの良さだと思う。でも、NYではそれは全然ないんですよ。

※『i-D』:イギリス発の若者向けポップカルチャー誌。ファッション・音楽・ナイトライフなどロンドンスタイルをあらゆる角度から掘り下げいる。

『ITALIA VOGUE』

トクヤマ:『ITALIA VOGUE』は世界の雑誌の中でも、トップ中のトップなんですけど、でもそれは僕にとっては、遠いものだったりもするんですけどね。もちろん、やれたらいいですけど(笑)。

4

夢は『VOGUE』ではなく『NIKE』で撮ること


cmunetaka tokuyama

トクヤマ:僕は今は貧乏ですけど(笑)、やってる事を末永くブレないように続けられたらいいなと思ってるんで、仕事が少なかろうが当分は今のスタイルでやっていくつもりです。『SPORTS LINE』さんとか、すごくヘルプしてくれてて、本当に好きに撮らせてもらえたり、プロフィール載せてくれてたりもしますし、僕が日本に2週間しかいなかろうが、前もって連絡しておけば、企画を立ててくれます。

米田:トクヤマさんのコンセプトがあればクライアントに持ってきやすいですよね。今雑誌って売れないから、スポーツブランドの広告なんて絶対取りたいですよ(笑)。

トクヤマ:僕、夢は『VOGUE』とかじゃないんですよ。やっぱり『NIKE』とかなんです。

米田:雑誌側もそういうクライアント欲しいですよ。お金も持ってるし(笑)、しかも。クリエイティビティが高い。

トクヤマ:そう、本当に自分のマスターベーションだけじゃなくて、色んなものがリンクしていく作品を撮っていかないといけないって思ってます。人のお金で写真を撮らせてもらってるわけですから。

米田:いわゆる本物のアスリートは撮ってないんですか?

トクヤマ:アメリカの『メジャーリーグサッカー』を撮ってましたね。前までは「メジャーリーグサッカーって何??」って感じだったんですけど、今はデイヴィッド・ベッカムが来たし、流れは少し来ているんで。以前、現場に行ったら、監督、副監督がイングランドの往年のスーパースターだったんですよ。すごくいい人で、選手と一緒にベンチに座らせてくれて写真撮ったりして。みんなが試合前にミーティングしてるところでいきなり来て「お前、ちょっとそこ座ってろ。水いるか?」とか言ってくれたりして(笑)。

米田:今の話もそうだし、ガッツさんからも声をかけられたみたいに、ちょっと生々しい、汗臭いと言うか、血生臭い男と言うか、そのタイプにトクヤマさんは可愛がられそうだし、写真を撮るにしても相性が良さそうな気がしますね。例えば、格闘家をファッション系の写真で撮って、スタイリッシュに見せるとか。

トクヤマ:格闘技やりたいんですよね、ずっと。昔からプロレスファンだった事もあるんで…。それに、今『UFC』(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ。“総合格闘技のメジャーリーグ”と呼ばれる世界最大の総合格闘技団体)がバブルだから……。今度、UFCの写真も撮りたいんですけどね。UFCは今すごい日本の市場に興味を持ってるんでチャンスがあると思うんですよ。でも、どうやってコンタクトを取ればいいのか分からないんですけどね(笑)。

5

誰かのディレクションに自分というソースを入れる


近藤:話を聞いていると、ジャンルとしてはファッションだけれども、ファッションじゃなくてもいいと言うか、撮ることが面白いというところで動いてる感じがしますね。

トクヤマ:そうですね。でも、迷いもたくさんあります。僕はファッション写真をやってるけど、実はそんなにファッション写真に興味があるわけではない。それよりは『NIKE』とか、誰かのアートディレクションのもとで僕のテイストを入れる方が楽しいんです。

僕はやることが決まっている。でも、関わる人によって僕の写真が僕のテイストを残したまま色んな形に変わるんです。ファッションであったり、スタイリストであったり、広告であったらアートディレクターであったり。そこで、アドリブというかインプロビゼーションというかセッションというか、僕自身というソースを入れることしか考えない。それに自分でアートディレクションするまでの利口さもないんで、自分のテイストをぶつけた方がいいと思ってます。自分のテイストを入れるっていうシンプルな行為に集中した方が楽でもあるし。理想はもちろんあるんですけど、今は不器用でも、自分を確立する方が大事だと気をつけてやってます。

近藤:ファッション写真特有の息苦しさってのは感じますか?

トクヤマ:ありますね。汗臭さを出してはダメなところとか。やっぱりファッションの世界って普通のならあり得ないカッコよさや可愛さを追求する世界じゃないですか。でも、僕はちょっと面白いのが好きなんですよ。

ファッション雑誌ではないけれども、アメリカの※『VICE MAGAZIN』とかを見ると、あの人たちは本当にいいなと思う。僕は、ドキュメンタリーやアートは天才の世界だと思ってるんです。ファッションはある程度才能がなくてもやっていけるかもしれないって。

※『VICE MAGAZIN』:VICE(ヴァイス)はカナダ・モントリオールで生まれ、現在はNYを起点とし単なる物販や従来のブランド事業ではなく、トレンド・サブカルチャーを背景に、常に情報を受配信しながら、新しい価値をクリエイトする集団。そこの発行するフリーペーパー。

近藤:技術とかでね。

トクヤマ:そう。実際僕はそんなに才能ある方だとは思わないんで……。器用さと勢いでやっているところがある。でも、迷いは無いですね。ファッション写真っていう道は僕でも生きていける道なのかなって思うんです。そしてNYで誰も何も知らない所から始めて思ったんですが、最初は小さい入り口でもやり方次第で可能性はいくらでも広がるし、それが楽しみなんです。でも今思う事は、日本で生まれ育ったので、日本でのチャレンジというのは本当にしたいんですよ。

米田:東京に帰ってくることは考えてないんですか?

トクヤマ:実は今回、新人賞を獲れなかったら帰ってくるつもりだったんですけど、獲っちゃったんで……。

近藤:向こうの方がたくさん仕事がある?

トクヤマ:あるわけじゃないですけど、可能性が広がったんです。まだ若僧だし、我慢も出来る。また壁にぶちあたるまでNYにいた方がいいかなって思ってます。

近藤:そうですね。向こうでやって日本に逆輸入するのって簡単だから。

トクヤマ:もっと自分の可能性を試そうかなって。でも、知人には「帰って来い」と行ってくれたり、ある事務所からも「帰ってきたら入れてやる」って言って頂いたり…。やっぱり僕みたいに海外で始め海外にいる日本人フォトグラファーは扱いにくい。営業もしにくいし、日本では定着しにくい部分がある。其れに、今の自分のレベルもまだまだだと思うので。「帰ってきたら、色々できるぞ」って言われるけど、僕は日本のパスポートをもってるので日本にはいつでも帰ってこれる。なので、今迄よりもうちょっと気合入れて、貧乏でもいいからニューヨークでやっていこうと思ってます。

6

ファッションモデルよりもアスリートを撮りたい


インタビューの数日後、撮影されたコスプレイヤーたち。cmunetaka tokuyama

近藤:これからやってみたいことについては具体的にはどうですか?

トクヤマ:ファッションモデルよりもアスリートを撮りたい。アスリートは今の僕にはあまりチャンスがないんです。あと、じいちゃん、ばあちゃんが好きなんです。じいちゃん、ばあちゃんのポートレイトをもっと撮りたい。

米田:あと、お笑い芸人なんかをトクヤマさんが撮ったら面白いですよね。

トクヤマ:そうなんですよ~。実家が大阪だし、吉本の機関誌みたいなのがあって、売り込みにいこうかなって思ってます。

米田:全然アリじゃないですか。『UNO』のCMだって吉本とやったし。

トクヤマ:そうですね。今回、「日本に少し帰る」って言ってたら、フランスの雑誌『DEdiCate magazine』が食いついてきたんです。日本のオーバースタイリングファッションというか、すごいトゥーマッチな格好してる子を集めて、僕のテイストで写真に撮ろうと思ってます。無名の芸人とか、小さな団体のプロレスラーとか興味持って来てくれてキャスティングに来てくれたんですよ。まぁ全部、自分のお金だから、やれるのは限られてるんですけどね…(笑)。そういうまとまりの無いグチャグチャなものこそ面白いって思うんです。

僕はNYに渡って、日本のがんばってる人とは違う道に行っちゃって、色々な意味で、楽な事、幸運な事、苦しい事がありました。なので、今さらみんなと同じ道に行くわけにもいかないかなってのもありますけど、本当は日本特有の女性誌を切実にやりたいんですよ。でも、僕のテイストなんて完璧に仕事振られないじゃないですか。

近藤:でも、話を聞いていると、すぐ時代が来てしまうだろうなって気がしますよ。逆に言うと、消費されないように気をつけないと。このスタイルがあまりに一気に出回っちゃって飽きられると、「もう終わったよね」とかってたぶん言われるから。

米田:でも、NYにいてたまに東京っていうパターンだったらそれほど消費されないかも。

トクヤマ:そうあればいいですよね。でも色んな事にも挑戦したい。ドキュメンタリーもすごくやってみたいし、吉本もやりたいし。そしてやっぱり、リアルな人をもっと撮りたいんです。

リアルな人っていうのは一番難しいんですよ。間にキャスティングが入らないから…。モデルは簡単です。アメリカではもうある程度のモデル事務所に連絡すると作品撮りでも何十人も来てくれるんですよ。しかも全部タダで。でも、モデルだと汗臭さがないんですよ。

今回は、キャスティングにお金がかかりそうだったから、『mixi』で集めたんですよ。楽しみなんですけど、下手したら大外れするかもしれない(笑)。

米田:その辺はやっぱり賭けでもあるわけですか?

トクヤマ:そうですね。でも、安全な事をやっても面白くないし、せっかく自分の金でやるなら実験したいし、ギャンブルもやりたい。しかもアートディレクションも今回全部僕にお任せなんですよ。東京でやるのは、僕には東京でのベースみたいなのがないから大変だったんですけど、『mixi』がすごいワークしてくれて。ITが頼りですよ(笑)。ありがたい事に皆、ノーギャラでやってくれるし、モデルも海外の雑誌に出てみたい、と興味を持って参加してくれる。今回は街角スナップ写真の延長で、シンプルなスタジオのバックグラウンドで僕のテイストで撮るから逆に面白いと思う。

でも、『FRUiTS』みたいには絶対にしないつもりです。『FRUiTS』はもう海外に日本のイメージとして出回ってるし、もっと色んな人の新しいアイデアソースになるものを撮りたいから。東京っていうゴチャゴチャなイメージは入れつつも、現在のイメージは崩すことは容易には出来ないから、違うアプローチでもっとアクティブなものが撮りたいと思ってますね。

7

カメラ小僧だったわけではなく職業としてカメラを選んだ


後日、『コマーシャルフォト』に見事、「100人のフォトグラファー」として掲載された。

米田:東京とNYの両方で活動していくうちにチャンスはどんどん広がりそうな感じですね。

トクヤマ:もちろんチャンスはいくらでも広がってほしいんですが、ピンポイントで東京にいないことも多いんで、滞在中にがんばって自分の足で動くしかない。毎年、雑誌『コマーシャルフォト』の特集で『100photograohers』というのがあるんですが、日本でのコンタクト先がないと、100人のフォトグラファーに載せてもらえないんですよ。やっぱり、日本のマーケットに対してのデータベースですから。まだまだ色んなものが必要で、それに対して自分で動かなきゃダメなことはたくさんある。でも、楽しんでやってます。

自分で思うんですけど、僕は自分で写真集出したり写真展したりって人間じゃない。もっとコマーシャルなところでしか自分は生きられない。カメラ小僧だったわけじゃないし、職業としてカメラを選んだんです。でも、その中でできることはたくさんあると思うんです。

cmunetaka tokuyama

はっきり言ってNY日本人フォトグラファー=ブツ撮りのイメージがほとんどですし、NYの日本人には人は撮るイメージが無い。それを変えたいんです。「日本人でもこんなに動かせるぞ」って。

たぶん、その反感もあったと思うんです。でも、NYには本当に凄い世界でもトップレベルの日本人スチールライフフォトグラファーの人が沢山いてる。僕は本当にその人達を尊敬しているけれど、写真の経験が無かったし、そういった人達の元で勉強したくてもできなかった。だから自分なりのやり方をずっと探してきたんです。「日本人も結構やるんだぞ」っていうところを見せられればいいなって思ってますね。

米田:じゃあ、そろそろ時間なんで写真撮りましょうか。でも、トクヤマさんはフォトグラファーだから、自分で自分を撮ってもらった方がいいかな(笑)。今回の日本での撮影の写真も楽しみにしてます!

1978年大阪生まれ。2001年よりニューヨークに移り、フォトグラファーのアシスタントを始める。2005年より自身の作品を撮り始め、2006年、全米のファッション・フォトグラファーの登竜門である『Surface Magazine's Avant Guardian Isuue』に選出される。
MUNETAKA TOKUYAMA official web

インタビュー米田知彦(TS副編集長)、近藤ヒデノリ(TS編集長)
写真:munetaka tokuyama
協力:宮崎岳文、坂口惣一、刀田聡子
場所:東京・目黒・近藤宅
日時:2007. 3.10

バックナンバー